スガイ化学工業は有機合成技術の長年の蓄積、高度な技術をベースに機能性化学品分野の強化拡充を図っている。交流展には①カリックスアレーン誘導体②β−デカロール③ビタミンC誘導体を出展して、可能性をアピールする。
 カリックスアレーンは、t-ブチル基を有したBシリーズとスルホン基を有したSシリーズの供給体制を確立している。Bシリーズは接着剤重合促進剤などとして注目されており、引き続きニーズに対応して新たな誘導体を合成する。Sシリーズは物質特許を保有した特徴ある製品だが、これまでは用途開発に苦戦してきた。出展を機会に市場創出に再挑戦する。
 洗顔料原料として重要な役割を果たしてきたナフタリン誘導体の知見をベースに、機能性中間体として開発に取り組んでいるのがβ−デカロール。電子材料分野などに用途が見込める透明性樹脂モノマーなどで関心が高まっていることから、共同開発に向けてサンプル提供に積極的に取り組む。
 ビタミンC誘導体は、化粧品原料進出の第一弾として期待している新製品。美白効果が見込めるほか、安定性と肌における分解性のバランスが優れていることが特徴。
 白色から淡黄色の粉末として提供する。純度も九五%以上ほ確保しており、化粧品会社から高い評価を得ている。