ナード研究所はエストニアのPET試薬原料メーカー、ファルマシンス社(本社・タルツ市)と業務提しました。両社の合成技術を活用して、PET試薬の前駆体を開発します。また、既に合成している重複製品は適地で製造をすることを計画しています。
 ナード研究所はファルマ品を国内で販売し、ファルマシンス社はナード品を欧州で展開します。

 PET試薬はがんや脳検診に多用されるほか、理化学研究所などがPETを用いた病態解明や医薬品開発の応用研究に乗り出すなど、研究レベルでのPET需要の高まりにあわせ使用するPET試薬も伸びています。
 PET試薬はサイクロトンを持つ専用施設で前駆体を核反応させFDGなどに変換し作製しますが、国内では前駆体を供給するメーカーはなく、これまでナード研究所も大学や研究機関向けの少量の特注品の供給にとどまっていました。
 今回提携したファルマシンス社は、スウェーデンのカロリンスカ研究所にPET試薬前駆体を独占供給する有力メーカーで、独自の高い技術力を有し、取り扱い製品も六十数品目。エストニアという立地条件を生かして他社製品に比べて低価格の前駆体を供給することが出来ます。
 ナード研究所では取り扱い製品の拡大により、研究機関や医療施設、PET試薬メーカーに販売の裾野を広げたい考えています。

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